〇〇してみた
ってのが巷でウケているという話を
風の便りで聞いた(どんな風⁉️)
ふむ。。
動画じゃないけど真似してみよう
「やってみる」のは危険だからムリ
行ってみることにする
どこ行くべ❓

ってそりゃ、もう、飛鳥に決まってるよね
ご近所なんだから
わざわざ遠くに行かなくても
飛鳥がそこにあるじゃん❗️

そこで
いまさらながらの飛鳥資料館
いつも無料ゾーンの庭園を
ちょこっと写真撮るだけだけど
今日は館内もじっくりご案内するよ〜


飛鳥資料館は
明日香の中心地からは少し外れの
山田寺跡(桜井市)近くにある
前の県道は古代から続く「山田道」らしい
山田道は橿原神宮前近辺で下ツ道(国道169)に交差する
橿原神宮前東口から石舞台行きの「かめバス(赤かめ)」に乗ると
ほぼその山田道あとを通って
「明日香奥山・飛鳥資料館西」バス停に着ける
(途中ちょっと外れるけど)

飛鳥資料館前…じゃなくて「西」とはなぜに…❓
バス停は資料館の前ではなくて
バスは150mほど手前までしか行かないのだ
飛鳥資料館のバス停は「かめバス」では廃止になった
桜井から路線バスが通ってるけれど
平日は1日3本、土日は6本と
驚きの少なさなので
バスで飛鳥資料館へ行くなら
橿原神宮前からのかめバスに乗るほうがいい
そして3分ほど歩くべし
(ちなみに赤かめも本数少ないので注意)


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門を入ると広がっている庭園には
明日香の謎石(レプリカ)が集められていて
それを見て回るだけでも楽しいし
四季おりおり庭木がきれいで
遠足の小学生のお弁当広場になることもあるよ

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右手にある建物には
かつてミュージアムショップがあった
庭園が無料開放されてからは休憩室になり
今はコロナで立ち入り禁止

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亀形石造物の再現展示
お天気が良くないと地味だなぁ…

建物に入ろう
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見学後は晴れ間も出てきたよ
この建物が資料館
入り口は階段で
ぐるっと回ったところにスロープがある
自動検温してるけど
かなり低く出るから安心してね

この4月から入館料が改定されて
(お値段ちょと上がりましてん)
大人350円になった
ゆーて安いもんやけど(^^)
そして改定とともにリーフレットも改定
これがけっこう洒落オツになったよ
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変形蛇腹式の入館リーフレット
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最終ページに館内案内図がある

入場券は以前と変わらず
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飛鳥藤原ミュージアムネットワーク割引ってのがあるらしい
この入場券で向こう3ヶ月
橿考研の博物館と万葉文化館が団体割引になるんだって
ただ
橿考研博物館は現在改修中
いつ再開するか目処が立たない💧

館内は正直ちょっと狭め
第一展示室には
明日香中心の古代史関連の諸々
第二展示室には山田寺の遺構が展示されてる

まず第一展示室に入ろう
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展示室入り口前で
和田廃寺出土の鴟尾が出迎えてくれる
鴟尾だけあってかなり大きい
ワクワクするね

右手壁面にずらっとパネル展示が…
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物部と蘇我の直線的な終わりかた…

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2007年の写真なので
そこそこ古いけれど
明日香はあんまり変わらないからこんなもんだね
いま、嶋宮あたり掘り返してるよ
何か出るよね、きっと❓

この壁面パネル展示のあるあたりでは
蘇我関連の遺跡出土品がたくさん展示されてるのだけれど
題箋読んで展示品を見て
感心しきりで
写真を撮り忘れてしまった・・・😭
展示品の8割以上が
フラッシュは禁止だけれど撮影OK👍
甘樫丘東麓遺跡の出土品は
蓋付きの精巧な須恵器が多く
レプリカかと思うぐらい表面がきれいで状態がよかったよ
とっても上質な実用品だったんだろうね

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第II期の板蓋宮で入鹿暗殺事件発生
II期の遺構はけっこう東寄り❓だから
葺石で再現されてるあたりみたいだね
これ見てから明日香を回るとドキドキしそう

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漏刻のミニチュア再現模型
水落遺跡に行く前にここでじっくり見ておきたい
だって、現地には列柱と深い穴があるだけだもん

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須弥山石
これは本物
庭のはレプリカ
須弥山石には水が出る仕掛けがある
石造物(石像)の多くが噴水になってる
庭のレプリカ群にも水が出てるのがあるよ
ただし先に言っとくけど
今の噴水を思い浮かべると拍子抜けだからね
水は噴き上がるのではなくて
出しっぱなしの水道みたいな感じ
それにしても
当時の工具で石に穴を開けるって
すごい技術だよね

展示室の最奥部には
「よみがえる飛鳥の工房」と題して
ちょっと細かい展示物がたくさん
日本最古の木簡のレプリカがあり
床下展示もあり
富本銭の炉の映像は
低いところにあるし暗さを合わせてパネルで囲んであるし
炎が綺麗で
ちょっと見入ってしまった
すごいヒーリング効果
この展示を考えたひと、天才
 
キトラ古墳のコーナーに行こう
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石室の壁がリアルに再現されてる
触るのは禁止だけれど
めちゃ近づいて見ることができるよ
これ、大塚美術館の陶板技術で再現したんだって
(警備員のオジサンに聞いた) 
盗掘孔も東壁の漆喰の浮きも傷もぜーんぶ再現されてて
これだけでテンション上がるかもしれない
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玄武がこんなに綺麗に写真に撮れるなんて

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これは別のところのだけど
石棺外の土は本物で
版築の跡がめちゃめちゃわかる
そして
警備員のオジサンの案内が
ボランティア解説以上ですかというぐらい
詳しい
大きな地震にもびくともしなかった
百三十段以上の版築の層とか
一緒にはぎ取られた竹の根っことか
 おかげさまでとってもよく見ることができました
ありがとう警備のオジサン

キトラ古墳と高松塚古墳の壁画(こっちは写真パネル) を見た後
メイン終了の気分になっちゃって
川原寺ほかの明日香の寺々跡から出た磚仏たち(撮影禁止)とか
飛鳥寺の瓦とか
展示品はまだまだたくさんあるのに
さらっと流す感じになってしまう
あーもったいない
でも
展示品が濃すぎるのだ
もうちょっと休憩できるところが欲しい・・・
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 元興寺の瓦は高くて遠いけれど
これならすぐ目の前

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舎利の水晶がハート型でかわいい阪田寺(坂田寺)の陳壇具

展示室を出ると図書閲覧室があるのだけど
あとから出てきた見学のオジサンが
ふーっと座って
「疲れるねぇ。。。」とぼやいてた
ここではときどきワークショップをやってる
今はコロナでやってないけど

疲れてるオジサンの前に石像のレプリカ
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廊下の角にも石像
館内には石像があちこちにあって
こんな石像が
路傍に転々とあった古代の風景を想像してしまう

さて
すぐ隣の第二展示室には
出土した山田寺の東回廊を特殊処理して
そのまま展示してある
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(褐色のは後補) 
山田寺跡の湿泥地から
回廊の遺構が横倒しになったまま出土した
(発見されたのは1982年なんだって)
樹脂で処理して展示を開始したとき
もう20年以上も前だけど
ここに見にきた記憶があるよ
めちゃめちゃ列ができてて
すっごい並んだ記憶

倒壊して何もない「跡」になってる山田寺の回廊が
いまここに立ってるなんて
蘇我倉山田石川麻呂の念をちょっと感じるねー

そして
いまは「仏頭」として興福寺に置かれている
「山田寺仏頭」(現在この名前は資料集からも消えてる)
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レプリカだからちょっと表情がちがう気がするけど
白鳳を代表する大きな金銅仏
これが
山田寺のご本尊さま
これだって昭和になって出てきたものなんだって
興福寺にブン捕られたときは全身あったのだけど
 火災で頭部だけになっちゃった
 本物が見たかったら
興福寺国宝館へ
ここのはレプリカだから
どうせなら想像図で全身つくっちゃえば⁉️
今の技術ならできそうだし
金銅じゃなくていいじゃん
3Dプリンターで造っちゃえ
きっとものすごく大きな仏さまになって
圧倒されること間違いなし

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瓦かな
面白い落書きがある
題箋見たときには一瞬何かわからなかった
九九だよ
なんで九九彫ったんだろう❓
そして知る限り最古の九九の実物(7世紀)
これも山田寺跡の出土品



地下展示室では
12月6日まで
「飛鳥の祭」と題した写真コンテストの応募作品の展示が
正一位(最優秀賞)には旅行券5万円分だって
その正一位の写真の前に
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観賞用の椅が置かれてる
高僧になった気分で座って鑑賞できるね
座り心地は・・・
硬いので背筋が伸びます

写真コンテストには来館者投票もあって
入館したときに投票用紙を渡されたから
投票してきた
 写真はどれも素敵だったよ
 


飛鳥資料館
盛り沢山で、
ちょっと盛り沢山すぎて、
休憩どころを見失うと
けっこうしんどいかもしれない
展示室の出入りは自由だから
すこし見て図書室で休憩し
また見て休憩し…って
休憩をとりながら見るのがいいかもしれない
じゃなかったら
興味があるところだけ
さーっと見るとか
写真撮りたいところだけ撮って帰るとか
・・・

何はともあれ
ぜひ行くべきだよ
飛鳥資料館
350円の贅沢だよー
(70歳以上と18歳未満は無料)