大和八木から24号で五條へ
そこから南に向かい
十津川など経由
紀伊山地を横断して
太平洋新宮市へと至る
日本一長い路線バス



すっかり有名になったけれど
四半世紀以上出発地の近くに住んでいるのに
一度も乗ったことがない

いつか乗りたいとは思っているのだけど
十津川まででもかなり遠い
紀伊山地の深さがどれほど不安なものか
(道路がどれほど信用ならないか)
多少は見聞きしているから
片道6時間半の路線バスに乗る勇気は
なかなか出ない
気候がいいときに乗りたい
でも
気候がいいときには
出かけたいところがたくさんある・・・


五條から168号に入り南へ
紀伊山地の入り口に
賀名生(あのう)という集落がある
平成の大合併で
五條市西吉野町賀名生になった
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古くは穴太(あなう)と言ったらしい
南朝の後村上天皇に名前を下賜され
加名生⇨賀名生と改名
京に戻るという願いが叶ったから
「叶う」ことより
加名生、賀名生となったという
(民俗資料館の資料Vの受け売り)

後醍醐天皇が吉野に入る前にしばらく滞在
その後も
南朝三代にわたって行宮となった地は
現在
2万本の梅林(果樹園)になっていて
毎年
3月上旬には
白や淡紅色の梅の花が
北曽木の丘面を埋め尽くす
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あたりには梅の香が漂い
桜よりひと足早く
一目千本ならぬ
一目万本を楽しむことができる

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吉野山とちがって
個人の農園だから
立ち入らないこと
道沿いを歩きながら
梅風味の呼吸を楽しむのがマナー
道沿いに臨時のゴミ箱が設置されてたけれど
ゴミはお持ち帰りがいいね
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この辺りの梅林には
毎年よく行っていたのだけれど
花粉症がひどくなって
すっかり足が遠のいてしまった
どうしても杉花粉の時期と重なるからねぇ。。。

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ミツマタの花をよく見かけた
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梅畑の真ん中にも黄色いミツマタの花
軽トラで物販してる農家さんがあって
ミツマタや梅の切り花を売ってた
上り口の商店の店頭では
啓翁桜の切り花もひとたば400円で売られてたよ

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急坂の途中には
趣のある梅農家さんが点在する

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斜面は石垣で整えられ
椿がたくさん咲いてた

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軒下に吊るし柿


北曽木の丘陵からは
国道を挟んで
丹生川の谷近くに
古い行宮(古皇居)がある
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茅葺の立派な門
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案内板はまだ西吉野村だ😃

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大きな屋根の主屋は
カフェになっている
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国道沿いの看板を見ると
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泊まることもできるらしい

車一台通れるかどうかという道の向かいに
民俗資料館がある
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和風建築の表に紅白梅
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紅梅がいい感じで咲いてた

資料館の入館料は300円だけど
御手洗などは無料ゾーンにあるから
散策の拠点になるね
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南朝の遺品や
近隣の農機具など
展示品は多岐にわたる
15分近いビデオ資料が
見応え十分だった

資料館の無料ゾーンにも
向かいの伝承館にも
時期的に
雛かざりがたくさん展示されていて
とても華やか
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住宅事情で
古い雛飾りの行き場がなくなってきてる
日の目を見られるのはいいよね

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駐車場は協力金普通車300円
午前中だったから止められたけど
午後は列ができてたよ

梅の香りの散歩
花粉症にはちょっとつらいけど
楽しかった