桜井にある安倍文殊院は
飛鳥から山田道を東に進んで
上ツ道につながるあたりを見下ろす
小高い丘の上にある
だから
見晴らし最高
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まっすぐ二上山と耳成山
打ちっぱなしのネットの向こうあたりが
藤原京
重要な土地にはちがいないね

この丘は
安倍晴明天体観測地というふれこみで
何かと雑音の多い都を離れて
この安倍氏縁の地を利用することも
ありそうな話だし
大峰入りの拠点としても
活用していたのではと
思ったりもする

平安の貴族は
長谷詣でや
吉野山納経やと
何かと大和盆地南部に
出かけていたらしいから
南都の外れの鄙にも
多くの荘園を持っていて
旅亭のように使うこともあったみたい

とはいえ
現代の安倍文殊院は
わりあいにフレンドリーなお寺で
秋のコスモス迷路に
年末にはパンジーの干支絵馬
行楽気分で参詣できるお気楽さ

コスモス迷路が見頃と聞いて
行ってみたよ

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人の背丈以上に高くなった花は
ちょうど行く先を隠して
迷路にぴったり

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珍しい種類のコスモスがあるから
探しながら歩くのもいいね

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コスモスと不動堂

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プリーツがほぼ円状に広がってる
白いのもピンクもあった
朝っぱらすごい霧で
花はまだしっとり濡れてる

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かわいいツノマタタケ
針葉樹の古い切り株がお好みらしく
日陰に群生してた
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コスモス迷路の柵は
木製で
設営は大変だと思うけれど
歩く人にはありがたい
咲き始めの丈が短いうちは
幼稚園の園児たちも
招待されることがあるけれど
子どものことも考えた
優しい設計になってると思う
優しいお寺なんだね

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青空に映えるコスモス
空の色がやっぱり秋
とても暑いけれど

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濃い色のちょっと八重咲き
オレンジがかった珍しい色味の花もあったよ

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レモンイエローのキバナコスモス
まちがった方向に進むと
キバナコスモスだらけになる
迷路前半は
わりにすんなり進むのだけど
後半にトラップあり


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金閣浮御堂の周辺にも
コスモスがあるから
迷路がめんどくさかったら
ここで見るのもいいかも

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西古墳
境内に入らないと見られない
東古墳もあるよ
飛鳥時代の古墳で
切り石の石室がみごと
阿倍倉梯麻呂の墓という
阿倍倉梯麻呂が活躍したのは
乙巳の変以前のこと
まだ蘇我が大きな勢力を持っていた
そういえば山田寺の
蘇我倉山田石川麻呂にも
「倉」がつくなぁ

文殊さまにご挨拶をしていこう
拝観料は700円
「知恵のらくがん」をいただけるよ
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かつてはお抹茶と落雁をいただけたのだけど
コロナでお抹茶はなし
渡海文殊菩薩さまは
7メートルもある
お獅子がちょっとかわいいの
あたりを睥睨してるんだけれど
照れているようにしか見えない
可愛いといえば善財童子
仏教の「童子」って
別に子どもを指しているわけではないはずなんだけど
(護法童子はザンバラ髪のオッサン)
善財童子さんは子どもだよね
ツインテールで頬の赤い
ふっくりした小学生
って感じ

善財童子については↑こちら↑

安倍文殊院の渡海文殊菩薩は
維摩居士を除く四像が快慶作で
五像全て国宝に指定されてる

ご祈祷をお願いすると
内陣で参拝できるらしい
時間とお金があるときに
ゆっくり来ようっと

お土産に「亀ぱん」を購入
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冷凍になってるから
解凍して温めて食べる
カボチャあんで
生地にも入っていて美味しいよ


安倍文殊院とおふさ観音を結ぶ道は
「長寿道」と名付けられていて

安倍文殊院のコスモスに
おふさ観音のバラと
10月にはご機嫌な道
藤原宮跡のコスモスも
10月半ばには
見ごろになりそう
これから気候がよくなるから
晴れた日にはぜひお出かけくださいな