5月もそろそろ終わるね
もうすぐササユリの季節だ
新沢千塚古墳群公園のスイレンが咲き始めたから
甘樫丘の池はどうかな?って
ちょっと期待して見に行ったら
まだだったよ
黄色いアヤメは咲いていたんだけどね
甘樫展望台から国見をしたついでに
甘樫丘東麓遺跡について
ちょっとだけ触れておこう
国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区の地図
右側の
まっすぐの道が途切れて
白く丘に食い込んでいるところは私有地で
春にはとってもきれいな枝垂れ梅の植木が並ぶ植木屋さんの畠がある
甘樫丘東麓遺跡は
おもに駐車場付近一帯を発掘しているけれど
この私有地もおそらく
掘れば出ると思う(知らんけど)
駐車場というのは
上の地図の🅿️のところ
まぁ、そこいら一帯が遺跡というわけで
そして
甘樫丘東麓遺跡からは
大きな建物跡とか
土器の破片とか
のちに整地したあととか
なんやかやいろいろ出ていて
今のところ
蘇我氏の邸宅跡じゃないかという説が有力
つまり
飛鳥川の左岸の丘に蘇我氏の邸宅が
右岸の平地に飛鳥宮の宮殿が
あったということだね
展望台に昇降するのは
豊浦休憩所のあたりなので
今回この甘樫丘東麓遺跡には掠りもしないけれど(どうせ遺跡なんぞは埋め戻してるし入れない)
あとで首塚行ったとき
向かいに見えるから
展望台から飛鳥寺あたりを見下ろす際には
ちょっとだけ頭の片隅に置いておくといいよ
さて
地図では水落遺跡へと見えてる方向へ
飛鳥川を渡って県道を横断しよう
農産販売所の「あすか夢の楽市」のとなりに
明日香村埋蔵文化財展示室がある
旧飛鳥小学校の校舎で
木造の建物がいい感じで渋い
展示物はけっこう手づくり感があって
とっても親しみが持てるよ
サクッと見ることができるので
行ってみるといいね
水落遺跡は
駐車場を挟んで埋蔵文化財展示室の向い側にある
なんのことはない列柱と窪みだけれど
じつは漏刻という古代の水時計の施設跡
どんな設備だったかは
飛鳥資料館に展示されてるよ
いちばん上の枡に水を汲んで入れて
だんだん下に落としていって
下の段の枡にたまった水の深さで時間を計る
水落遺跡のあるあたり
字を「明日香村 水落」という
そこからこの遺跡が見つかったらしい
飛鳥の大字小字は奥が深いなぁ
水落遺跡の近く
須弥山石が🪨発掘されたあたりで
また何やら発掘中(冬)
明日香村は農閑期になると
どこかここかで発掘してる
いまは埋め戻して
そろそろ田植えだね
飛鳥寺には
「てくてくマップ」どおりじゃなくて
水落遺跡の後ろから回ると近いよ
途中右に折れて路地を通ると
まっすぐ飛鳥寺西門跡に着く
そのそばに入鹿の首塚がある
あの黄葉した大きな銀杏があるあたりが
甘樫丘の私有地で
てっぺんのまだらな木のところが
甘樫丘展望台
田んぼが広がっているあたりには
飛鳥時代に
行事が開催されたり宴会が開かれたりした
「槻(つき)の広場」があったという
写真ではかなり離れて見えるけれど
甘樫丘は実際はもっと近い
蘇我氏の邸宅は
川向こうとはいえ
ほんとに目と鼻の先だ
首塚は五輪塔なので
乙巳の乱のころよりも
ずっとずっと新しいものだけれど
(鎌倉〜室町)
伝説がしっかり残っているなんて
明日香村のひとたちの篤実さが
垣間見えようって感じだよね
飛鳥時代の飛鳥寺は
いまの飛鳥寺(安居院)よりも
かなり規模が大きく
五重塔を中心に金堂などが囲むように並ぶ
仏教伝来時の伽藍配置をもつ
初期型の寺院だったらしい
いまは塔もなくこぢんまりと
本堂の屋根が美しい
旧飛鳥寺は法興寺といい
元興寺のもとになった寺で
平城京遷都とともに元興寺として移築されたので
元興寺の屋根には
一部飛鳥時代の瓦が残っている(国宝)
もちろん
いまの飛鳥寺からも
置き去りにされた瓦の破片などが出土していて
拝観すると
奥のほうでひっそり展示されていたりするよ
飛鳥大仏(撮影自由)
お顔のあたりむかしのままだそう
(最近の研究でもっと多くのところに飛鳥時代の金銅が残っていることが判明したらしい)
たしかに
止利仏師が活躍したころの
細面で切れ長の目
百済仏のおもかげがあるよね
飛鳥寺の境内をぬけて
おもてに出ると
そこから亀型石造物は近い
てくてくマップの飛鳥坐神社は
ちょっとスルーしてしまうけどね
飛鳥大仏の石標の礎石は
塔の礎石なんだとか
この字は江戸時代に彫られたそうだよ
素朴だけど迫力があるなぁ
さて困ったな
亀型石造物って
入場料がかかるから
ケチケチのかめさんびきは入らない
写真を持ってないんだよね
だから
飛鳥資料館の庭園にある
レプリカの写真を貼ろう
亀型石造物のあるところは
万葉文化館の駐車場そば
万葉文化館って
江戸時代の大きなため池の跡地につくられた施設で
建物を建てるために池を浚渫したら
富本銭や富本銭の工房が出土した
合金を鋳型に流したら冷却が必要だよね
水槽なんかもたくさん掘られてたらしいから
ちょっとした窪地だ
山あいの低まったところに
亀型石造物はあるんだね
その亀型石造物に
水を落としていたのかもしれない平たい石が
丘の上にあるよ
こんな感じで
竹林の間を登っていくと
夏場は蚊の大群に襲撃されるから
気をつけて
けっこう大きな石なんだけど
じつは欠けてて完全じゃないんだ
どれぐらい欠けているのかは
よくわからない
もしかすると
半分近く欠けてるかも
占いの道具だったという説もあるよ
かめさんびきは
もっと実用的なもので
沈殿槽じゃないかと見てる
てくてくマップはまだまだ続く
この記事もその③へ…
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